大規模言語モデルの活用による安心・安全を提供する研究開発
日本語LLMの品質を支える多面的評価システムの研究開発
私たちは、ドメイン特化型の日本語大規模言語モデル(LLM:Large Language Models)の評価システムの研究開発に取り組んでいます。
現在、LLMは自然言語処理の分野で急速に発展しており、文章生成、翻訳、要約、質問応答等、幅広い応用が進んでいます。近年、その可能性が広がる一方で、LLMの性能や信頼性、倫理性に関する課題が浮き彫りになっており、モデルの品質を適切に評価する基準が求められるようになっています。
こうした課題に対応するために、私たちはLLMの性能を多面的に評価し、社会的に有益で信頼性の高いモデルの開発と運用を支える仕組みの構築を目指しています。
多くのLLMは英語を中心としたデータで学習されており、日本語独自の文法構造やニュアンスを正確に反映できない場合があるという課題があります。一方、日本語LLMは日本語に特化したデータセットで学習を行うことで、その課題を克服することが可能です。
ただし、日本語LLMの開発には、英語と比較してリソースの少ない日本語データを効率的に活用する工夫が必要です。このような背景から、当社では日本語LLMの性能を多面的に評価する為のシステムを構築し、その性能向上に向けた取り組みを進めています。
具体的には、以下のような評価軸を中心に開発を進めています。
1.ドメイン特化
LLMが特定の業務やドメインに適応できる能力を評価します。例えば、医療、法律、教育等の専門分野において適切な知識を活用し、精度の高い応答を生成できるかを検証します。
2.日本語特化の評価基準
日本語特有の文法や語彙、文化的背景を考慮した評価基準を設け、日本語LLMの性能を多角的に評価しています。
3.動的パフォーマンス
モデルのレスポンス時間やリアルタイム性、エラー率を評価し、環境の変化や負荷増加への対応能力を測定することで、モデルの安定性を向上させることを目指します。
4.エネルギー効率とコストパフォーマンス
モデルの運用にかかる計算リソースを分析し、効率的かつコストパフォーマンスに優れた設計を実現することを目指します。
このような評価システムはLLMを導入する企業や組織にとって、適切な意思決定を支える重要な基盤となります。また、LLMが社会に安全で役立つ形で活用されるための土台をしっかりと築いていきたいと考えています。
私たちは評価システムの開発を通じて、LLMがもつ潜在能力を最大限に引き出し、安全で信頼性の高いAI技術の実現を目指すとともに、この取り組みが私たちの生活や産業における社会的課題の解決に貢献できるよう、研究開発を行っています。